リアルとっとの
エピソード
とっとの紹介とっ島の主人公
16の光の主人公のとっとにはモデルがいます。
総監督のチャンボウが奈良の実家で飼っている犬です。
白地に茶色のきれいなドット柄が8個、あまりにもくっきりな柄なので「背中の柄は染めたのですか?」と散歩中に何度も聞かれたことがありました。もちろん染めてはいません。
とっとは福島県の浪江町から里親として私達のところにもらわれてきました。
今から約10年前、福島県浪江町が2011年の3月11日の東日本大震災により壊滅的な被害を被ったのは周知のことと思います。
3.11のとき、人間が先に助けられました。
飼い犬などの動物たち約1.5万頭が野良犬や野良猫になったそうです。
震災当時は人命救助が優先で、犬や猫などは避難所に入ることができなかったのです。
原発20キロ圏内は放射能の危険のため立ち入り禁止になりました。
とっとのお母さんは製材所の飼い犬として浪江に住んでいました。
しかし地震後は野良犬になりました。
きっと飼い主さんが「一緒に避難所に連れて行けないから、せめて自由にしてあげたらなんとか自力で生き延びるかもしれない」と考えて繋がれていた鎖をとってあげたのかもしれません。
とっとは2011年9月ごろ、お母さんと他の野良犬のお父さんの子として生まれました。
九匹の兄弟の一匹として生まれました。
立入禁止区域に生まれた新しい命は人間に本来助けられることはありません。
しかし何がなんでも動物たちの命を救おうとした動物愛護家の人たちが立入禁止区域にゲリラ侵入し、野良犬や野良猫になってしまった元飼い犬、飼い猫に餌をあげたり、保護してあげたりしていたのです。
とっともこの勇気と愛のある人たちに助けられたのです。
この人たちは法を侵してしまったのかもしれませんがこの人たちがいなければとっとはのたれ死んでいたか、野良犬となり捕獲され殺処分されていたかもしれません。
16の光を作るにあたって大好きなとっとを主人公にして、平和や自由を深刻にならず、ほのぼのと面白おかしくお伝えできれば皆さんのお役に立てるんじゃないかと思い、とっとに主人公になってもらいました。